連載– category –
-
連載
「光と影のあいだに」No.9 《雌鶏が庭でついばんでいる》
今回取り上げるのは、オットリーノ・レスピーギ《トスカーナ地方の四つのリスペット》の第四曲、“Razzolan, sopra a l’aja, le galline(雌鶏たちが中庭でついばんでいる)」です。四つの中で最も生活の匂いが濃く、民謡詩らしい素朴な明るさとユーモアが... -
連載
「光と影のあいだに」No.8 《向こうから、遠く風が来る》
今回取り上げるのは、オットリーノ・レスピーギ《トスカーナ地方の四つのリスペット》の三曲目、“Viene di là, lontan lontano(向こうから、遠く遠く)」です。「リスペット」とは、「恋歌」とも訳され、トスカーナ地方で歌われた民謡の一つで、恋や自然... -
連載
「光と影のあいだに」No.7 《我が子を見に来てください》
今回は、レスピーギ《トスカーナ地方の四つのリスペット》の第二曲、《Venitelo a vedere ’l mi’ piccino(我が子を見に来てください)》です。この曲は、幼子への深い愛情をうたった民謡詩に基づく作品で、子守歌のように親しみやすく、母親が眠る赤ん坊... -
連載
「光と影のあいだに」No.6 《あなたが生まれたとき》
オットリーノ・レスピーギ《トスカーナ地方の四つのリスペット》の第1曲、《Qando nasceste voi(あなたが生まれたとき)》は、生命の誕生を祝う詩に基づいた作品です。1918年ごろに作曲され、アルトゥーロ・ビルガが採集した民謡詩をテキストとしています... -
連載
「光と影のあいだに」 No.5 作曲家レスピーギ
ヴィヴァルディが生きた18世紀のヴェネツィアから時を経て、イタリア音楽は大きく変貌を遂げました。バロックの劇場的な華やぎと人間の陰影を映した音楽は、19世紀を経てヴェリズモ・オペラの時代へ進み、さらに20世紀には戦争と近代化の波にさらされます... -
連載
「光と影のあいだに」 No.4 《バヤゼット》より“私は蔑ろにされた妻”
今回取り上げるのは、ヴィヴァルディのオペラ《Bajazet(バヤゼット)》に挿入されたアリア“Sposa son disprezzata(私は蔑ろにされた妻)”です。 ヴィヴァルディ作品といってもこのオペラは当時よく行われた「パスティッチョ」と呼ばれる形式で、自身の作... -
連載
「光と影のあいだに」 No.3―《ポントの女王アルシルダ》より “私はジャスミンの花”
今回取り上げるのは、ヴィヴァルディのオペラ《ポントの女王アルシルダ》より “私はジャスミンの花”です。 この作品は3幕のオペラ・セリアで 、物語の舞台は古代キリキア(現在のトルコ南部付近)とポント王国。王族・偽り・変装・恋愛・政略が絡む、複... -
連載
「光と影のあいだに」 No.2 作曲家ヴィヴァルディについて
リサイタル冒頭には、バロック時代の作曲家アントニオ・ヴィヴァルディ(1678-1741)の作品からオペラアリアを選びました。 歌劇《ポントの女王アルシルダ》より “私はジャスミンの花” 歌劇《バヤゼット》より “私は侮られた花嫁” の2曲です。 まず今回は... -
連載
「光と影のあいだに」No.1 プロローグ― リサイタルに向けた探求
2026年10月23日、初のリサイタルの機会をいただきました。約1年後のその日に向けて少しずつ歩みを重ねていこうと思います。 それに伴い、こちらのホームページ上のブログでは、今回取り組む曲や作曲家について調べたこと、時代背景や歌詞の意味、そして練...
1
.png)